経済的に豊かになりたいと願わない人はいないだろう。しかし、実際にそれを手にするのは、ほんの一握りの人たちに過ぎない。なぜなのか?理由は簡単である。豊かになるためには、そのための知識が必要だからである。そして、残念ながら、その知識は学校では教えてもらえず、多くの場合は他人からも教えてもらえない。ロバート・キヨサキによると、そうした知識は親から子へ、家庭の中で受け継がれるものなのだという。例えば、順調な家業を代々受け継いでいるような家庭、トランプ一家などが典型的な例だろう。

では、そうした知識を与えられなかった者、家庭に経済的な知識資産がない者は、どうすれば良いのだろうか?答えは一つ。失敗を恐れずに、自ら行動を起こし、何かに挑戦するしかない。
しかし、ここでいくつかの重要な注意点がある。安易に仮想通貨や過剰なローンを組んだ不動産投資、リスクの高いデイトレード、あるいは他人が勧めるマルチレベルマーケティングなどの儲け話には決して乗ってはいけない。他人が作った土俵で後から参入する者は、例外なく養分として搾取される運命にある。
また、最初から大きな金額を投じたり、過度なリスクを背負うような大きな賭けに出てはならない。それは、暗闇の中で、どこにゴールがあるのか、あるいは落とし穴があるのかもわからない状況で、頼りない行灯の灯りだけを頼りに進むようなものだ。大きく飛び込んだ先に穴があれば、再起不能になりかねない。まずは慎重に足元を照らしながら進み、もし間違った方向に進んでいると感じたら、すぐに方向転換(ピボット)を行う。そして、再び前進する。このサイクルを高速で繰り返すことが肝心だ。時間が経てば、安定した企業に就職し、そこそこの給与に満足してしまった友人たちとは比較にならないほどの知識資産が、あなたの中に蓄積されているだろう。
この挑戦は、できるだけ若いうちに始めるべきだ。早く始めれば始めるほど、このサイクルを多く回すことができる。
さらに、最初から投資家を目指すのも得策とは言えない。ホリエモンが言うように、最も効率の良い投資対象は自分自身だ。まずは自分に投資し、学び、個人事業や副業で生活の基盤(ライスワーク)を確立することから始めるべきだ。ここで少し意識しておきたいのは、可能であれば、このライスワークをスタートアップのように始めることである。そうすることで、最初は小さな副業だったとしても、徐々にスケールさせ、将来的にはベンチャーキャピタルなどから資金調達(エクイティ投資)を受けられるような規模のビジネスへと成長させる可能性もある。
挑戦しないことのリスクは大きい。それは、知識資産が増えることなく、他人に搾取されることを甘んじて受け入れることに等しい。経済的に豊かになれないだけでなく、貴重な自分の時間を他人に捧げる行為は、私は社会的な自殺行為だと思っている。
私たちは、檻の中で与えられる自由よりも、荒波にもまれながらも自由に大海を悠々と泳ぐことを目指すべきではないだろうか。イスラエルなどは、国を挙げて民族の存続のために多くの国民が起業を選択していると聞く。日本も、もっと起業の機運が盛り上がり、多くの人が自らの手で未来を切り開く気概を持つべきだと私は思う。
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